この記事では、テニスのサーブについて初心者にもわかりやすく詳しく解説しています。グリップだけでなく、スタンスや立ち方なども説明しています。指導者の方々にも役立つ指導方法も含まれており、豊富な画像を使用して分かりやすく説明していますので、ぜひご覧ください。
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サーブのグリップはコンチネンタルグリップがいいのか?
サーブでは、コンチネンタルグリップが推奨されますが、初心者の方にとってはこのグリップで上手く打つことが難しい場合があります。
そこで、コンチネンタルグリップの長所と短所を説明致します。
コンチネンタルグリップの長所:
- 手首の自由度が高まり、多様なショットが打てる。
- 打点を高く設定でき、サーブの質を向上させる。
- 回内(内転)運動を利用して強力なサーブを打つことが可能。
コンチネンタルグリップの短所:
- 力が入れにくい場合がある。
- 腕の回内(内転)運動が必要。
- 長時間の使用で手首や肘に疲労を感じることがある。
これらの長所と短所を理解しても、初心者が実際にコンチネンタルグリップでサーブを打つことは難しいことがあります。
そのため、まずは厚目のイースタングリップから始め、徐々にコンチネンタルグリップに慣れていくことをお勧めします。
イースタングリップの長所:
- フォアのグリップに近いため、力が入りやすい。
- ラケット面がボールに向くので当てやすい。
- トスを前に上げるので打ちやすい。
テニスのグリップで一番使用されるコンチネンタルグリップ
テニスの様々なショットでコンチネンタルグリップが広く用いられています。
具体的には、
- サーブ
- ボレー
- スマッシュ
- 両手バックの利き手
フォアハンドストロークでは、セミウェスタンやウェスタンなどのより厚目のグリップが好まれることが多いですが、それ以外のショットではコンチネンタルグリップが使われることが多いです。
テニスでは様々なグリップがありますがグリップの持ち方も大切です。その内容が分かる記事はこちらから・・・
サーブのグリップは絶対コンチネンタルグリップじゃないといけないのですか?
いいえ、最初はイースタングリップくらいの少し厚目のグリップが当たりやすいので慣れてきたらコンチネンタルグリップに移行すればいいですよ。
サーブのスタンス
サーブのスタンスとは構えた時の両足の状態です。
これはスタンスの向き(オープンスタンスやクローズスタンス)だけではなく足幅や爪先の向き、それに関係する体の向きがあり詳しく解説します。
これでサーブのスタンスはすべて理解できると思います。ではその項目とは・・・
- 構えた時の両足の幅
- 構えた時の両足の置き方
- 両足の向く方向
- 構えた時の体の向き
この4項目になります。
サーブの構えた時の両足の幅
サーブのスタンスの基本的な広さは、通常、肩幅程度とされます。
スタンスの広さは体重移動の強さに影響します。
スタンスが広ければ広いほど、後ろから前への体重移動が大きくなりますが、サーブではトスを上げつつ上方向にラケットと体を高くしていくため、あまりにも広すぎるスタンスは逆に打ちにくくなります。
一方で、スタンスが狭すぎると体重移動が制限され、バランスも悪くなるため、狭すぎるのも避けるべきです。
体重移動の力を最大限に活かすためには、広いスタンスからトスアップと同時に狭くして打つスタイルも一般的です。
サーブの両足の置き方
サーブの足の置き方は、両足のつま先を結んだ方向を打つ方向に向けます。
簡単に言えば、打ちたい方向に横を向くことです。
打ちたい方向とはサーブは斜めのサービスボックスに入れるので斜めに向きます。その斜めに対して横向きを作ります。
両足を打つ方向に向けることで、打つ方向に体重移動が行えます。
サーブは止まって打つショットであり、そのためボールに体重をしっかり乗せて打つことが大切です。
この立ち方はフラットサーブ(回転が掛かっていないサーブ)に適しており、回転系のスライスサーブ・スピンサーブにはクローズスタンス(打つ方向に斜めに向く)が適しています。
よく誤解される立ち方の例として、コートのサイドラインと同じ向きに立ってしまうことがあります。
右側(フォア側・デュースサイド)で打つ場合はクロスに飛ばない可能性があり、左側(バック側・アドバンテージサイド)で打つ場合は体が開き気味になり手打ちになる可能性があります。
下の図で右利きの方の足の置き方と左利きの方の足の置き方を分かりやすく掲載しております。
赤い矢印がサーブの打つ方向でその矢印に対して正確に左右の足を置くようにしてください。
サーブの構えた時の体の向き
サーブの足の置き方は、打つ方向に対して横向きになりますが、この際に上半身の両肩のラインが自然に斜めに傾きます。
テイクバックで両手を上げたときに両肩のラインが打つ方向に対して横向きになっていれば問題ありません。
構えた時に肩のラインを無理に横向きにしすぎると、ラケットヘッドが斜め前方向に向いてテイクバックを行うと腕が背中側まで引かれて腕の力みに繋がるので注意しましょう。
サーブの前足のつま先の向き
サーブの基本の構えでは、両足のつま先を結んだ線を打つ方向に向けますが、後ろ足は打つ方向に対して90度、前足は打つ方向に対して45度に向けて置きます。これらの角度の意味は次の通りになります。
- 後ろ足の90度:体を横向きにするため
- 前足の45度:打つ時に体重を乗せて体を回転させるため
構えでは、後ろ足を90度に配置して体を横向きにします。そして、トスを上げたら前足に体重移動を行い、体が回転していきます。一方、誤りやすい前足のつま先の向きには以下の点があります:
- 前足が90度:つま先が横に向き体が回らない
- 前足が打つ方向に向いている:打つ前に体が前向きになる
- 後ろ足が45度:横向きにならない
これらのつま先の向きに注意が必要で、前足のつま先の向きによっては体がうまく回らずに打ちにくさを感じたり、早く前向きになり手打ちになる可能性があります。
サーブのスタンスは広い方がいいと思ってました。
スタンスを広げすぎると、上半身がブレても打てるので、正確なトスアップが身につかない可能性があります。
サーブのフットフォルトを修正する方法
これはサーブの前足(右利きの方は左足)が動くフットフォルトを修正する方法です。
前足が動く理由は、後ろ足に体重が残っているためです。
後ろ足に体重をすべて前足に移動さることで前足は動かなくなります。これが、前足の動くフットフォルトを治す方法です。
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サーブの基本の構え
これは基本の構えで腰の高さにラケットを寝かせてラケットヘッドは打つ方向に向ける基本の構えです。
この時のラケットを持っている利き手の手首の状態がインパクトの形になります。
インパクトの手の形を構えであらかじめ作っておくという意味です。
リストの返しを使ってパワーを出す構え
これは上級者、特に男性によく見られる構えの形で、手首を伸ばし、インパクト時に手首の返しを使ってボールをより強く打つスタイルです。
手首が強く、しっかりと使えるプレイヤーは、ボールに威力を与えるのに効果的ですが、注意点としては、ラケットヘッドが遅れることでボールが浮きやすくなることがあります。
両手を下したリラックスの構え
また、両手を下にダラッと下げる脱力タイプの構えも見受けられます。
サーブやスマッシュでは腕を上げたり肩を旋回する動きがあるため、リラックスが不可欠です。
特に強く打とうとする際には、打つ前に力みが生じて動きがスムーズになりにくいことがあります。
このスムーズさが欠けると、スピードや回転量に悪い影響が生じる可能性もあります。
肩痛がある方は先に担ぐ構え
サーブで肩の痛みを抱えている方は、この構えから始めることで肩への負担を軽減できます。
トスを上げる前に、まずラケットを先に構えてからトスを上げる形です。
また、初心者の方にとってもサーブの構えの初期段階として適しています。
元世界ナンバー1の選手も一時期、ラケットを担いでからサーブを打っていたこともあります。
構えの2つの注意点
構える際の注意点として、ラケットヘッドを打つ方向に向けずに、右斜め方向(右利きの方)に向けたり、ラケットを高く上げて構えることがあります。それぞれの問題点は以下の通りです:
- ラケットヘッドを右方向(右利きの方)に向ける:背中側まで腕が下がり、力みに繋がる可能性があります。
- ラケットを高く構える:ラケットを下に落としてその反動で上がりやすく感じるが、実際には逆に上がりにくくなります。
これらのポイントにも注意して構える際は注意しましょう。
サーブの構えにも色々なスタイルがあるんですね。
そうですね、基本的にはリラックスした自然な形がその方の構えになりますね。
サーブのテイクバック
同時に両手を開くノーマルタイプ
これは基本的なテイクバックで、両手を横に開いて下から円を描くように上げていく方法です。
このスタイルは、ラケットの重さで上げる方法で、かつてはウッドラケット(木製)のような重いラケットを使用する際に一般的でした。
このテイクバックの利点は、その重さを活かして上げるため、力が少なくても肩の高さまで振り上げることができることです。
初心者の方はまずこのテイクバックから始めてください。
体の前から引くスマッシュ型タイプ
ラケットの軽量化に伴い、サーブのテイクバックも変化し、ラケットを楽に振り上げることができるようになりました。
このテイクバックでは、スマッシュのように体の前から両手を同時に上げるスタイルが増えつつあります。
構えた時に猫背になると、肩に力が入り肩甲骨も動かずに腕が上げにくくなります。そのため、良い姿勢で構えることが重要です。
トスアップ先行のトロフィータイプ
最近の主流となっているサーブのテイクバックには、トスアップ後にラケットを挙げ、左手を高く上に突き上げて軸を作るスタイルがあります。
この形は「トロフィーポーズ」と呼ばれています。ラケットを後から挙げるため、トスも高めに上げる傾向があります。
サーブのテイクバックはどんな形がいいのですか?
テイクバックは個々に異なるもので構わないと思います。重要なのは、トスが上げやすいテイクバックを見つけることですね。
サーブのトスの視線の方向
サーブの構えでは、相手の方向を注視して気持ちを落ち着かせて打つコースや球種を考えます。
トスアップ時の視線は、トスを上げる位置を先に見上げることが重要です。
アドバイスでボールから視線を離さないようにするため、「ボールから目を離さないで!」と指導されることがありますが、サーブのトスアップでボールを見ながら上げるとボールを手から離す位置が低くなり、トスが前方向に上がったり高く上がらないことがよくあります。
その為に、トスを上げる際はボールを見ながらではなく、トスの上げたい目標点に視線を先に向け、その方向に向かってトスを上げてください。
トスを上げる時はボールをずっと見るのではないんですね?
そうですねトスを上げる目標地点を先に見上げるんです。
サーブの肘の使い方
サーブにおけるインパクトでの肘の動きは、スピードや回転に直結する重要な要素ですが、それについてあまり聞くことはないと思います。
その理由は、肘の動きは自然に行われるものであり、意識的に行うべきではないからです。では、これについて詳しく説明していきます。
この部分の詳しい内容は聞くことがあまりないと思います。無意識な部分だからこそしっかり理解したいですね。
色々なテイクバックでも肘は両肩の高さで90度曲げる
トスを上げた後、右手(右利きの場合)は肩の高さで、肘が90度に曲がった状態です。
これはスマッシュのテイクバックでも同様です。色々なテイクバックがありますがどの形でも必ず肩の高さまで肘を上げることが大切です。テイクバックの意味はそこにあります。
この際、ラケット面と手首の角度によって回転が掛からなくなる可能性があります。詳しくは下の記事をご覧ください。
ラケットを背中に担ぐ動き
肘を90度に曲げた状態から、肩を開いたまま体を回転させ、肘を斜め上に上げていくと、ラケットが背中に落ちます。
これを「ラケットを担ぐ」といいサーブ・スマッシュでは必ず行う必要がある動きです。
この際によく見られる肘の動きが、体の前に肘が出てきて横からスイングをしようとすることです。これでは肘が低く横振りになりラケットも担げません。
特にボールの投げる機会が少ない女性や最近ではボール投げができない子供さんも、この形になることが多いです。
肘を上げる2つの意味
よく「肘を上げて!」とサーブの際に言いますが肘を上げる動作は2ヵ所あります。
- 1ヵ所目はテイクバック時に肘を90度に曲げる段階で、これはボール投げでもよく強調される肘が低くならないようにするポイントです。
- 2ヵ所目は、ラケットを背中に担いだ時の肘の高さで、これは肩の高さよりも上げることが求められます。
これら2か所の肘の位置が重要であり、これらができないとラケットが担げずに、下から上の遠心力がボールに伝わりにくくなります。
回内(内転)運動は肘が上がってラケットヘッドが背中に落ちてから始める
サーブにおいて、回内(内転)運動は非常に重要な動作です。
この回内(内転)運動は、肘が上がり、背中にラケットを落として担いでから始まり、インパクトで腕が伸びるまでの動きです。
ラケットヘッドと肘の関係は対角線上にあり、肘が上がるとラケットヘッドが下がります。
そして、ラケットヘッドが下がってから、手首と肘を伸ばして回内(内転)運動をインパクトまで行います。
この回内(内転)運動は難しいですね
そうなんです!回内(内転)運動のコツはスイングスピードを落としてゆっくりした動作で肘と手首がインパクトで伸びるように身につけましょう。
グリップによってのインパクトまでのスイングの違い
コンチネンタルグリップとイースタングリップで打った場合、グリップによって背中にラケットが落ちた状態からインパクトまでの動作の違いがあります。
無意識な部分ではありますがその違いを理解するとそれぞれのグリップの特徴が分かります。
- イースタングリップでは、テイクバックでラケット面が開き気味になりボールに対して早い時期にラケット面が向きます。
- コンチネンタルグリップでは、インパクトの直前までボールに対してフレームが向く状態でボールに当たる直前でラケット面を一気に返します。
コンチネンタルグリップはこの動作により、ボールに対してパンチを加え、威力やスピードを向上させることができます。
この違いから、サーブにおいてはコンチネンタルグリップがより適していると理解できると思います。
フォロースルー
サーブのインパクト後のラケットの動きは、体の左側(右利きの方)に振り下ろして、インパクト面は体に向けられます。
スピンサーブはトスを頭上に上げてラケットを下から上に振り上げてボールに縦回転を与えます。その為に打ち終わりは、右上方向で終わります。
ストロークをするならステイバック
サーブを打った後のプレイは、ストロークかボレーのどちらかになります。
通常、初心者の方はストローク中心のプレイを行い、サーブ後は相手が打つ前にベースラインの一歩後ろに下がります。
この位置取りを「ステイバック」と言います。
効果的なサーブを打つためには、トスを前方に上げて体重をかけることが重要ですが、これにより打ち終わりに足がコート内に踏み込むことがあります。
その際、深いボールの対応がノーバウンドかワンバウンドかの判断に迷うことがあるため、打った後はすぐにベースラインの一歩外側に出て、次のプレイを待つことが重要です。
このとき、インかアウトか判断に迷うボールをアウトと判断してもインの可能性もある為にいったん返球してから「アウト」のコールを行ってください。
サーブが入ってるか見てしまうと後の動作が遅れますね
そうです。サーブは入る前提で次の構えを早くしましょう
サーブはテニスにおいて最初に行われる重要なプレーであり、これによりプレイヤーは試合を始める際に相手に対して有利なポジションを築くことができます。そのためにグリップやスタンス、足の置き方に注意してください。また手首や肘の使い方、背中でのラケットの動きなども理解し向上させてください。これらの知識や技術を磨くことで、サーブが向上しレベルアップに繋がります。
テニスコーチのブログ・・・
「サーブのテイクバックはどれが本当?」
テニススクールでサーブの練習の時にあるコーチからは「サーブのテイクバックは両手を横に広げて下から同時に上げましょう」と聞いたりまた違うコーチには「スマッシュのように最短距離で体の前から引き上げましょう」とコーチによって色々な意見があります。「どれが正解?」と迷ってしまいますが両方正解です。昔は木製のウッドラケットを使っていたので重くて扱いづらくその為にラケットを簡単に操作出来ませんでした。サーブのテイクバックも重さがあるので両手を広げて下からラケットの重さで上げる形が主流でした。現在はラケット性能も上がり軽くてよく飛ぶラケットが普通になっているので簡単にラケットを上げることが出来ます。その違いからそのコーチの言い方の違いが出てくるんですね。ではどのテイクバックがいいいのかは実際に試してみてトスやラケットが上げやすいことが一番でそこは自分の感覚を信じてください。自分の慕っているコーチが言ったからその形をするのではなくて自分の感覚を大事にして頂くといいと思います。