フォアハンドストロークには4種類のグリップがあります。この記事では、自身のグリップを理解し、そのグリップでの打ち方や特徴について解説します。さらに、ストロークは打点の高さが変わり、自身のストライクゾーンだけで打つことはできません。そのためには、3つの打点を覚える必要があります。
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フォアハンドストロークのグリップ
フォアハンドストロークは、利き手を使ってボールを横に投げるような形で行い、多くの人にとって得意なショットとなります。
グリップには4種類あり、自分にとって最も力を入れやすいグリップを選ぶことが重要です。
これは、打つ側のプレイスタイルにも影響を与えます。
フォアのグリップによるプレイスタイルの参考例は次の通りです。
- コンチネンタルグリップは、主にフラット・スライスのストローカーやネットプレーヤーに適しています。
- イースタングリップは、丁寧なストローカーやネットプレーヤーに向いています。
- セミウェスタングリップは、攻撃的なストローカーで主にドライブを使用する選手に適しています。
- ウェスタングリップは、守備型のストローカーでヘビースピンを多用する選手に最適です。
上記の内容はあくまでも一例であり、他にも異なるプレイスタイルが存在します。
フォアハンドストロークでは、様々なグリップの種類が存在し、自分に合ったものを見つけるのは大変ですね。
そうですね、自分に合ったグリップとは力が一番入りやすいグリップのことですね。
フォアハンドストロークのコツ
厚いグリップにしましょう
テニスのグリップには、厚いグリップと薄いグリップの呼び方があります。
これらの違いは、薄いグリップから順にコンチネンタルグリップ、イースタングリップ、セミウェスタングリップ、そしてウェスタングリップになります。
一般的に、厚いグリップはセミウェスタングリップやウェスタングリップで、薄いグリップはイースタングリップやコンチネンタルグリップになります。
フォアハンドストロークでは、通常は厚めのグリップ(セミウェスタングリップやウェスタングリップ)が好まれます。その理由は、
- 打点が前になる
- スピン回転が掛かる
- 高いボールも打てる
- 脇が閉まって力が入れやすい
この理由から、フォアハンドストロークでは厚めのグリップをお勧めします。
弓矢の形のテイクバック
右利きの方の場合、テイクバック時に左手を前方に突き出す形で行うことにより
- スイングスピードが向上する
- 右手がリラックスできる
- 肩が入るので、テイクバックが早くなる
- 両手を広げることでバランスが取れる
などの効果があります。フォアハンドでは左手の使い方が重要で、フォアの得意な方は、この形を取ることが多いです。
これでパワーアップ軸足の捻り
打つ際には、力を溜めてそれをボールに伝える必要があります。
この力を溜める際に、ラケットを持っている腕に力を入れ、力を溜めることが行われると
- テイクバックで力を入れすぎるため、インパクトで十分な力が伝わらない
- 力んでしまうと、肘が伸びて脇が閉まらなくなる
- 上半身に力が入りすぎるため、足が適切に動かせない
- 手首が固定されるため、スムーズな振りができない
などの問題が生じます。ポイントは、ラケットを持っている腕はリラックスさせ、力の溜めを軸足(後ろ足)で行うことです。
スイングはグリップエンドと肘から出す
グリップエンドや肘から振ることの意味は、ラケットヘッドが一番最後に動き出すことにあります。
ラケットヘッドが最後に出ることで、遠心力が増し、ボールへの力の伝達が強まります。
ラケットヘッドを最後に出すこの感覚は、すべてのショットにおいて重要になります。
左手はお腹に引きつける
テイクバックの際、右利きの場合は左手を前に出しますが、インパクト時にはその左手をお腹に引き寄せて、ラケットとの交換動作を行うことで、スイングをよりスムーズで迅速に行うことができます。
この動きは、サーブ時と同様の動きで、両手を交換することで、良いスイングが可能です。
初級者の方は、打ち終わりに左手でラケットをキャッチすることで、フォロースルーが打球の方向に向けられ、ボールの飛距離と方向性が向上します。
フォアハンドストロークでは、左手(右利きの方)が重要ですね。
そうなんです。左手はバランスを取ったり、スイングを容易にしたりするための重要な動きをします。
フォアが苦手になる原因
テニスを3~4年続けると、突然フォアハンドが苦手に感じることがあります。
それまでは得意で自信を持っていたのに、急にミスが増えて自信を失うこともあります。このような状況になる原因は何でしょうか?
脇が空くこと
この原因は、体と腕(ラケット)の連携が乱れることによって引き起こされます。
具体的には、脇が開いて手打ちになることが挙げられます。脇が開いてしまうと、以下のような問題が発生します。
- 手打ちになり、結果としてラケット面が不安定になります。
- 手首が動きやすくなり、打球の制御が難しくなります。
- ボールとの距離感が変わり、正確なショットを打ちにくくなります。
体が開く
体が開くとは前向きで打つことです。相手のボールが速い場合、横向きになれずに前を向いたまま打つこともあります。
指導者によっては、フォアハンドで前に向くことを推奨する方もいますが、これはインパクト時の手の形(肩・肘・手首)が固定されていて、安定したボールが打てる場合に限ります。
初心者が前向きで打つと起こりうることは以下の通りです。
- ボールがクロスに飛んでしまう
- ラケットの先端に当たる可能性が高まる
- ラケット面が上向きになります
などが起きてしまいます。
スライスを多く打つと、ボールが上向きになります。
スライスは、テイクバックで高い位置からラケット面を上向きにし、斜め下に振り下ろします。
インパクト時もラケット面は上向きに保たれ、その後もボールの下にラケットが滑り込んでいきます。
この動作を継続すると、通常のフォアではテイクバックやインパクトでラケット面が上向きになり、ボールが浮いてくる傾向があります(上に飛ぶ)。
この動きを一度行うと、プレイ中の修正が難しくなり、通常のフォアを打つことが難しくなることもあります。
フォアが苦手な方は意外と多いですね。
確かに、フォアハンドストロークは自由度が高く、力を入れやすい反面、肩の位置が後ろにあるために技術的に難しい面もあります。
フォアハンドストロークの注意点
ボールを上から叩かない
現在のフォアのテイクバックは、上から引くサーキュラーテイクバックが主流です。
このスイングの利点は、上からラケットを落としてボールに力を伝えて打つことです。
打つ直前、ボールと同じ高さか、スピンを掛ける場合はボールよりも下にラケットを落として打ちます。
したがって、テイクバックが遅れるとラケットが完全に落ち切らず、上から叩くような打ち方になり、ボールが浮いてしまう可能性があります。
テイクバックで肩を入れすぎない
打つ方向に対して横向きに構えるのが基本ですが、肩を必要以上に回し過ぎるとラケットが背中側まで回ってしまうことがあります。この状態になると
- 振り遅れが生じる
- 体が早く開いてしまう
- 手首を使った引っかけるような打ち方になる
- 脇が閉まりにくくなる
- ラケットの先端に当たりやすくなる
などの問題が生じます。よく「肩を入れて!」というアドバイスがありますが、これはどんな時に言われるのでしょうか?
- テイクバック時に体が前を向いている場合
- ストレートや逆クロスに打つ際
- 打つ際に体が早く回転する場合(厚いグリップを持つ人は早めに開きます)
打ち終わりは軸足のかかとを上げる。
これは要するに、体重移動を最後まで完了させてから打つという意味です。
テニスではオープンコートを作り、空いたスペースにボールを打ってポイントを獲得するため、しばしば動かされます。
その後、素早く元の位置に戻る必要があります。戻りの動作を加速させようとすると、体重移動が完了していない状態で戻ってしまうことがあります。
そのため、打ち終わりでは軸足のかかとを上げるようにして、体重移動が完了したことを確認しましょう。
手打ちにならないように体を使う
ラケットを持っている腕以外の体が使えていない状態を指します。では、手打ちを解消する方法は以下の通りです。
- 体重移動をする
- 体を回転させる
- 打つ前に膝を曲げる
- スイングスピードを落として、体とのバランスを取る
脇は必ずしも閉めなくてよい
フォアのコツとしては、脇を閉めることを推奨しています。特に初級者の場合、手首の形が安定しないため、脇を閉じて手首を固定し、体とラケットを一体化させることで安定感を得られることがあります。
しかし、手首が固まってくると、必ずしも脇を閉じる必要はありません。
ただし、グリップが薄い握りの場合、脇が開いてしまいやすくなります。逆に、厚いグリップの場合は肘が曲がりやすく、脇を閉めやすくなります。
打つ時に脇は閉めなくてもいいのですか?
手首が固定されてくると、肘を伸ばしても問題ありません。
5種類のテイクバックの特徴
上から引く
現在主流のテイクバックは、ラケットを上から引くスタイルです。
このテイクバックでは、ラケットの重さを感じないことが特徴で、打つ際はラケットを下へと落とすことでボールにパワーを伝えます。
構えの際には、ラケットヘッドが上向きになっているので、そのまま両手を広げると上からのテイクバックになります。
横から引く
横から引くテイクバックは、基本的な引き方であり、初心者はこの方法をマスターしてから、上から引くテイクバックへと移行すると良いでしょう。
横から引くことにより、振り遅れが少なく、インパクト時にボールと同じ高さで振ることができます。これにより、ボールに厚い当たりをもたらし、ボールの飛距離も向上します。
下から引く
現在はあまり見かけませんが、元日本ナンバー1の女子選手がこのテイクバックから早いテンポのライジングで世界の強豪を次々に倒していきました。
注意点は、下から引くので、インパクトでラケットヘッドが下がってラケット面が上向きにならないようにしたいですね。
肘から引く
このテイクバックを使用するプレイヤーも、現在では多いと考えられます。
肘からラケットを引くと、ラケットヘッドが一番遅れて引かれ、インパクトで一気に戻してボールにパンチを与えます。振り遅れには注意してください。
腕を伸ばして上から引く
これは上から引くテイクバックに近いスタイルですが、肘を伸ばしているため、脇が空きやすく、テイクバックが大きくなります。
その結果、助走部分が大きくなり、パワーが出ますが、インパクトで脇が閉まりにくく、打点が遅れる可能性もあります。
相手のボールが速い場合、このテイクバックは適していないかもしれません。
フォアハンドストロークのテイクバックは色々な種類があるんですね。
どのテイクバックを選択するかは、テイクバックの遅れがないことや打ちやすさによって決めてください。
4種類のグリップでのインパクトの違い
グリップによる打点の前後の違い
厚いグリップを持つと打点は前になり、薄いグリップを持つと打点は後ろになります。
厚いグリップは押す感覚になり、薄いグリップはボールに横から平手打ちするような感覚です。
グリップによる打点の高さの違い
厚いグリップを使用すると、打点は高くなり、一方、薄いグリップを使用すると、打点は低くなります。
厚いグリップは高い打点を打ちやすくし、薄いグリップは低い打点のボールを打ちやすくします。
グリップによる肘の曲がり方の違い
厚めのグリップを持つと、手首に角度がつくので肘が曲がりやすくなります。
一方、薄いグリップを持つと、手首が伸び気味になり肘が伸びやすくなります。
厚いグリップは脇が閉まり、薄いグリップは遠いボールにも届きやすくなります。
グリップによる体の向きの違い
厚いグリップを使用すると、体は前に向き気味になり、一方で薄いグリップを使用すると、体は横に向き気味になります。
厚いグリップを持つと、体の回転を活用して振りますが、薄いグリップを持つと、肩の動きで振ることが一般的です。
4種類のグリップの目標
この目標は、通常そのグリップで行われないような難しい技に挑戦することを意味します。
この挑戦を通じて、新しい打ち方やボールの扱い方を学ぶことができるかもしれません。遊び心を持って楽しく取り組んでみてください。
ただし、本来そのグリップで行わない動きや打ち方に挑戦するため、無理をしないように注意してください。
コンチネンタルグリップでもスピンが打てる
コンチネンタルグリップは、打点が後ろにあり、肘もやや伸びた状態になり、スピンをかけにくいグリップです。
しかし、手首を柔らかく使ってラケットを持ち上げることで、スピンをかけることも可能です。
イースタングリップでもサーブが打てる
サーブのグリップはコンチネンタルグリップですが、初心者の方には握りにくい場合がありますので、イースタングリップで打つことをお勧めします。
また、回転系のサーブを打つ方は、コンチネンタルグリップからイースタングリップに変えることで、フラットサーブも打ちやすくなります。
セミウェスタングリップでもボレーは出来る
ボレーもコンチネンタルグリップを使用しますが、フォアボレーでは当たりが薄くなり(スライスが強くなりすぎる)、ボールが浮いてしまったり、打ち込めないことがあります。
このような場合は、厚めのセミウェスタングリップでフォアボレーを打つことをお勧めします。
そうすることで、打点も前でしっかりとしたボレーを打つことができます。
ただし、バックボレーを打つ際にはグリップチェンジをする必要があります。
ウェスタングリップでもスライスが打てる
ウェスタングリップはスピン回転が打ちやすいのが特徴ですがそのままのグリップでスライスも打つことが出来ます。
但し上から下の縦回転のスライスではなく横回転のスライスになります。
グリップが変わると打つ位置が変わるんですね
そうですね。グリップを変えると手首の角度が変わるため、その位置も変わります。
フォアハンドストロークの3つの打点
基本の打点
この基本的な打点は、使用するグリップに合わせて変化します。
前述した通り、グリップによって異なりますが、一般的には膝から胸のあたりの高さに位置します。
そのグリップに合った基本的な打点を早く身につけるようしましょう。
低めの打点
これは相手がスライスショットを打ったり、ボールが短くなった場合に、腰よりも下の位置で打つ打点になります。
この打点はネットよりも下で打つため、守備的なボールになることが一般的です。ただし、薄いグリップでは基本的な打点が低いため、この低いボールを打ち込むことができます。
高めの打点
相手がスピンボールを打ったり、ロブを打った場合、打点が高くなります。これは、プレーヤーのレベルによっても打つ内容が変わります。
- 初級者の方は、高い位置で打つ経験を積み、少しずつ慣れていきましょう。
- 中級者の方は、高い打点でコースを狙っていきましょう。
- 上級者の方は、より攻撃的に、後ろに下がらずにライジングで打っていきましょう。
練習するのは打ちやすい打点だけではないんですね
そうですね。試合では高いボールや滑るボールも飛んでくるので、様々な打点で練習することが重要ですね。
フォアハンドストロークのレベル別練習方法
初級者の練習方法
初級者の方にとって、まずインパクト時の形をしっかりと確立することが重要です。
インパクト時の形を確立した後、その形を保ったままボールに当てる練習が効果的です。
この練習を行う際には、以下の注意点があります。
- グリップはイースタングリップかセミウェスタングリップを使用する
- ボールに当たった後に手首が動かないように注意する
- ボールに当たった時に肘が伸びないように注意する
中級者の練習方法
第2章で説明したテイクバックの段階で、弓矢の形を作るために、左手を突っ張った状態でボールを掴む練習です。
左手を動かさず、足でボールに合わせるようにします。
上級者の練習方法
上級者の方は、ボールが上昇する段階で打つライジングショットが多くなります。
そのため、ボールがバウンドすると同時に体をターンさせてテイクバックする練習を行ってください。
この際には、腕が無理なく動くように注意してください。
上記の3つの練習は、一人でも行えるので便利ですね。
そうなんです、手軽な練習方法を考えてみました。
テニスコーチブログ・・・
テニススクールのレッスンでは、全てのショットの練習が行われますが、初級者の方はストロークとサーブが中心となり、その後にボレーやスマッシュを覚えます。多くの場合、初心者はフォアハンドストロークが得意になり、ストロークのラリー中にバックに来たボールでも、なんとかフォアハンドストロークで打とうとして回り込んでしまい、無理やりフォアで打つことがあります。その結果、危険な状況になることがあります。時には、「バックで打ってください!」と急いで注意することがありますね。
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