テニスのストロークの下半身の使い方を解説!ストロークのテイクバックから打ち終わりまでの下半身の動きを詳しく説明し、動画で練習できる方法を紹介します。

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テニスのストロークのテイクバックを詳しく解説!3つの項目に分けて解説し、特に下半身の動きに焦点を当てた動画を作成しました。この動画を見ながら、テイクバックのポイントを身につけることができます。ラケットだけでなく、下半身の動きが重要であり、体の動きを改善することで振り遅れを解消し、体重移動や腰の回転を活かしたスイングが可能になります。

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目次

テニスのストロークの動作とは?

テニスの動作には、ストロークのテイクバックに加えて、他にも重要な動作が存在します。

一般的に、多くのテニスプレイヤーはこれらの動作を自然に行い、ラリーや試合を行っています。

では、テニスのストロークには具体的にどのような動作が含まれるのでしょうか?

  • 相手のボールに対応できるように適切な構えをとる
  • ボールに素早く追いつけるようにスプリットステップを行う
  • ボールの動きを見極めて、フォアかバックかを判断する
  • ボールの方向に素早く移動する
  • 適切な距離を保ち、軸足(後ろ足)をしっかりと置く
  • 打つ方向に前足を踏み込む
  • スイングして、同じ打点でボールを捉える
  • フォロースルーを行いつつ、相手の動きを見て素早くポジションを戻る

上記のような動作を行ってボールを打っています。では、この動作をテイクバックとして3つに分けてみます。

  • 上半身のテイクバック        ラケットを引く
  • 下半身のテイクバック        体を90度に向ける
  • フットワークのテイクバック     ボールの場所に移動する

上記のテイクバックは3つに分けられます。以下では、それぞれの内容を詳しく説明していきます。

①上半身のテイクバック・・・ラケットを引く動作

ストロークの上半身のテイクバックは、両腕の引き方ラケットの状態が中心となります。

また、適切なグリップの選択も重要です。各ショットによって上半身の引き方が異なるため、それぞれのショットにおける上半身の動きを説明します。

フォアハンドストロークのテイクバック

フォアハンドストロークは片手で打つ場合(両手でも打つ場合もあります)が多く、そのために腕は比較的自由な状態になります。

構えでは、通常はフォアハンドのグリップを採用し、ラケットヘッドがバック側に向きます。

これが肘から引く原因となり、テイクバックの遅れにつながりやすくなります。

肘から引くテイクバック

練習を重ねると、意識的に肘から引いてラケットヘッドを一気に戻しボールにパンチを与える方法もあります。

フォアの肘から引いて打つ

初級者には、「カタカナのハの字」のテイクバックを基本として推奨します。

フォアの基本のテイクバック

このテイクバックを実際に試してみると、ラケットを引くという感覚があまりないことに気づくでしょう。

この感覚は、テイクバックにおける「ラケットを引く」という一般的な観点とは異なり、初級者が身につけるべき重要な動きです。

両手バックハンドストロークのテイクバック

両手バックハンドストロークの最大の利点は、簡単にスピンボールを打てることです。

特に、子供や力のない女性は、両手を使うことでスピンをかけることが容易になります。

両手バックのスピン

ただし、両手バックハンドで打つ場合、グリップチェンジする必要があります。

両手バックのグリップチェンジ

これは、バックハンドからフォアハンドへのショットの移行時に特に重要です。

片手バックハンドストロークのテイクバック

片手バックは手の甲で打つ

片手バックハンドの利点は、リーチが広く、遠くのボールにも返球できることです。

しかし、片手でのバックハンドは、打つ形が利き手の甲になるため、力を入れにくいという欠点もあります。

現在のプロ選手のほとんどが両手バックハンドを採用しています。したがって、片手バックハンドをマスターする際のコツは、

  • グリップを厚くする
  • スライスをマスターする

片手バックハンドストロークのテイクバック 厚目のグリップ

片手バックの厚いグリップ

構えから利き手側のフォアハンドストロークのグリップバックハンドウェスタングリップに変えながらテイクバックを行います。

この際、ラケット面がやや後ろ向きになることが一般的です。

片手バックハンドストロークのテイクバック スライス

片手バックのスライス

構えでのフォアハンドストロークのグリップをコンチネンタルグリップに変え、インパクト面が上を向くようにし、ラケットを高い位置にセットします。

②下半身のテイクバック・・・体を90度に向ける

下半身のテイクバックは、体を90度回転させることで成り立ちます。

先述の通り、腕の引きは少なく、主に体を横方向に向けます。

相手の打球がフォアかバックかを判断し、その後にテイクバックを行うため、短い時間で完了させなければなりません。

この短い時間に焦ってしまい、腕に力が入ってしまうことがよくあります。

その結果、インパクト時に適切な力が加わらず、ボールに伝わりません。

したがって、ストロークのテイクバックにおいて重要なのは、

上半身をリラックスした状態に保ちながら、下半身を90度回転させることです。

その下半身のテイクバックの内容を説明します。文章の後半には、動画も添付されており、その動画に合わせて下半身の動きを習得することができます。

①両足を開く

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

最初に、リラックスした状態両足を肩幅くらいに広げて立ちます。

この際、両足のつま先は前を向いています。両腕は力を抜いて下に下ろします。

もしスペースがあれば、ラケットを持っても大丈夫です。

交互に両足を左右に広げます。この動作は、両足の体重を均等に乗せた状態から片足に100%移動させることを目的とします。

これがテイクバックの軸になります。つま先は前を向いたままです。

エッセンス

早く動作を行うことよりも、軸足に重心を移動することが大切です。

②軸足のつま先を90度に向ける

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

広げた足のつま先を外側に90度回して、その方向に体重を乗せます。

この動作では、90度回転させた軸足に体重をしっかりと乗せることが重要です。

③上体も90度に向ける

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

軸足を90度にし、同時に上半身も90度に向きを変えます。

これがストロークのテイクバック時の体の90度ターンです。

エッセンス

体の方向は軸足のつま先の向きから変えます。上半身からではありません。

④構えから踏み込む

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

スプリットステップから始めます。無理な方は膝を軽く曲げるだけでも大丈夫です。

両手は胸の前で合わせて構える状態を作りましょう。

⑤軸足から前足に踏み込みましょう

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

スプリットステップから軸足を使って体の向きを変え前足で踏み込みます。

前足の向きは打つ方向に踏み込みつま先は斜め前に向けます。

ただし、実際のプレイでボールが遠い場合は自然にクローズスタンス(斜め前に踏み込む)になります。

エッセンス

軸足の位置によって踏み込む足の方向が変わり、オープン、スクエア、クローズなどのスタンスが変わっていきます。

⑥構えからスイング

ストロークのテイクバックのフィジカルトレーニング

スプリットステップから始め、軸足を使って体を90度に回転させ、踏み込みます。

その後、腕でスイングを行います。ラケットを持って行う場合は、スイングを行いましょう。

フィニッシュ後には構えに戻り、体も正面に向けます

このフィジカルトレーニングを行うことで、構えからの動きや軸足への体重移動が身につき、実際のプレイでもテイクバックが早くなり、手打ちではなく、体を使ったストロークができるようになります。

この動きを動画でご覧の方は☟

③フットワークのテイクバック・・・ボールの場所に移動する

テニスでは、遠く離れたボールに素早く追いつき最適な体勢でボールを打つことが非常に重要です。

そのためには、素早くスタートを切り、ボールが来る場所に先回りして良いポジションに足を置くことが必要です。

この良いポジションに移動することを、「ボールに距離感を合わせる」と言います。

しかし、この距離感を合わせる動きは経験が必要であり、初めから完璧なポジションに移動してボールを打つことは難しいです。

この距離感を合わせるコツは、

  • 相手のラケットからボールを見て、ボールの軌道を線として視覚化する
  • 遠くから飛んでくるボールを使って練習する
  • サッカーの練習を行う

相手のラケットからボールを見てボールの軌道を線として見る

ストロークはベースライン同士での打ち合いが主です。テニスコートの長さが23.77メートルで、相手はベースラインの一歩外に定位置を取るため、その距離以上からボールが飛んできます

テニスコートのサイズ

そのため、より長い距離(遠く)からボールを見ることが、距離感を正確に捉えるのに役立ちます。

このため、スクールのコーチは「相手のラケット面を見て!」や「相手のラケットからボールを見て!」とアドバイスします。

相手のラケットからボールを見ることで、正確な位置を把握できるようになります。また、他の効果として、以下のことが期待されます。

  • スプリットステップタイミングが正確に踏めるようになる
  • 相手の打つボールの予測が出来るようになる

これらの効果には、距離感を合わせるだけでなく、準備が早くなり、ボールに一足早く追いつくことができるなどが含まれます。

そのため、相手のラケットからボールを見る行動は非常に重要です。

遠い距離から飛んでくるボールで練習をする

動いて打つフォア

テニススクールでは、上達のためにさまざまな練習が行われますが、コーチからのボール出しは自分の打ちやすい場所に出されるため、自分の正確な打点を早く身につけることができます。

レベルが上がると、遠いボールを返球する練習が必要になります。そのため、体から離れた場所にボールが出される練習が行われます。

指導方法としては、近いボールではスイングの矯正が行われ、遠いボールでは距離感を合わせて打つ練習が行われます。

このようにフォームが身についた後は、徐々に遠いボールでの練習を行ってください。ストロークの指導手順は以下の通りです。

  • 近い距離で正しいフォームを習得する
  • 少しずつ距離を離しながら、距離感を合わせフォームにも注意して打つ
  • ベースライン同士のラリー練習で、正しいフォームを維持しながら打てるように練習する

低い位置で打つ為にサッカーの練習をする

ストロークに役立つサッカーの練習

これは、実際にサッカーのグラウンドでサッカーの練習をするという意味ではなく、テニスコートでテニスボール柔らかい大きめのボールでサッカーの練習をするということです。

これが何に役立つのかというと、サッカーはもちろん足でボールを蹴るので、低い位置までボールを落とすことが重要です。

これは、テニスのストロークがワンバウンドで返球されるため、ワンバウンド後に低い位置までボールを落として下から持ち上げることがストロークの基本となるためです。

この落とす行動を身につけるために、サッカーの練習が役立ちます。

このときの注意点は、転がるボールを蹴るのではなく、跳ねてきたボール低く落としてから足で蹴ることです。

上半身と下半身の動きを合わせる時の注意点

上半身のテイクバックは、腕とラケットの動きによるものであり、下半身のテイクバックは主に体を横向きにすることです。簡単に説明すると

上半身のテイクバック両肩と平行にラケットを引く
下半身のテイクバック体を90度横向きにする

これらの動きを同時に行うと、よく見られる現象がありますので、この点をお伝えしておきます。

私がレッスンで指導する際に、このような事例が度々起こります。特にテニスを始めたばかりの方や運動経験の少ない方に見られることです。そのよく起こる事は

体が横向いてるのにラケットが引けていない

フォアの横向いてるのにラケットが引けてない

指導者は簡単に「横を向いて打ちましょう!」と言いますが、実際には体だけを横向きにするのは比較的簡単です。

しかし、腕とラケットを同時に引くこと、さらには相手のボールを見てからフォア側やバック側に素早く体をターンしてラケットを引いていくことは、実は非常に難しい作業です。

初心者の方は、上半身のテイクバック(両肩と平行にラケットを引く動作)を完了させた後、横向きの姿勢を作るよう心がけると良いでしょう。

上半身と下半身のテイクバックを同時に進行させ、引く際にバランスを保つように心がけることで、スイングの改善につながります

テニスコーチブログ・・・

体を横向きにすることが難しいと感じるのは、主にボールを見るためです。テニスでは相手と向かい合わせになり、ボールを打ち合うため、基本的にはボールは正面から飛んできます。その結果、ボールをしっかり見ようとすると、体は前向きのままになりがちで、いざ横を向こうとしても横に向けていないため、ボールがクロスに飛んだり、体が早く開いたり(早く前向きになる)することがあります。もちろん、これは経験を積むことで解消され、初級者の方が上達する過程に含まれる課題です。

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